折りたたみ自転車の最高峰として知られるブロンプトン。その魅力をさらに引き出すカスタマイズとして、真っ先に検討したいのがブロンプトングリップの交換です。グリップはライダーと車体が直接触れる数少ないパーツの一つであり、乗り心地や操作性に直結する非常に重要な役割を担っています。
純正のグリップもシンプルで使い勝手が良いですが、素材や形状にこだわった社外品に交換することで、長距離走行時の手の痛みやしびれを大幅に軽減できることがあります。また、見た目の印象をガラリと変えることができるため、自分だけの特別な一台に仕上げる楽しみも広がります。
本記事では、ブロンプトンに最適なグリップの選び方から、人気のブランド、さらには初心者の方でも失敗しない交換手順までを詳しく解説します。愛車とのサイクリングをより快適で楽しいものにするためのヒントとして、ぜひ最後まで参考にしてください。自分にぴったりのグリップを見つけて、理想のサイクルライフを手に入れましょう。
ブロンプトングリップの重要性と基本の選び方

ブロンプトンをより快適に乗りこなすためには、まずブロンプトングリップが走行にどのような影響を与えるのかを知ることが大切です。適切なグリップを選ぶことで、手の疲労軽減だけでなく、自転車全体のコントロール性も向上します。
手の疲れを軽減するクッション性と衝撃吸収力
ブロンプトンはタイヤ径が小さいため、路面からの振動がダイレクトに手に伝わりやすいという特性があります。そこで重要になるのが、グリップのクッション性です。厚みのあるラバー素材や、シリコン、スポンジ系の素材は、微細な振動を吸収してくれるため、長時間走っても手が疲れにくくなります。
特にフロントフォークが硬いと感じる場合や、荒れたアスファルトを走る機会が多い方は、衝撃吸収に優れたモデルを選ぶのが正解です。手がしびれやすいという悩みも、グリップ一つで解消できることが多々あります。肉厚なタイプや柔らかい素材を意識して選んでみましょう。
また、「ゲル」が内蔵されたタイプは局所的な圧力を分散してくれるため、手のひらへの負担を最小限に抑えられます。自分の走行スタイルに合わせて、どの程度のクッションが必要かをイメージしてみてください。快適なグリップは、翌日に残る手の疲労感を劇的に変えてくれるはずです。
操作性を左右する握り心地とグリップの太さ
グリップの太さは、ブレーキ操作やハンドリングのしやすさに直結する要素です。一般的に手が大きい方は太めのグリップ、手が小さい方や女性の方は細めのグリップが握りやすいと感じる傾向にあります。自分に合った太さを選ぶことで、余計な力を入れずにハンドルを保持できるようになります。
握り心地については、素材による表面の摩擦力もポイントです。滑りにくい素材であれば、雨の日や夏場の汗をかいた状態でも安定したブレーキングが可能になります。指がしっかりと掛かる凹凸があるデザインや、吸い付くような質感のラバー素材は、安心感のあるライディングをサポートしてくれます。
一方で、あまりに太すぎると指が回りきらず、急ブレーキの際に反応が遅れるリスクもあります。試着ができるショップであれば、実際に握ってみて「指の第一関節が余裕を持ってかかるか」を確認することをおすすめします。操作性と快適性のバランスが取れた太さを見つけることが、安全な走行への近道です。
愛車の印象をガラリと変えるデザイン性
ブロンプトンは、そのクラシカルな外観も大きな魅力の一つです。グリップは車体のサイドから見たときに目立つパーツなので、デザイン選びはカスタムの醍醐味といえます。例えば、英国ブランドらしい気品を漂わせたいなら、本革製のレザーグリップが非常によく似合います。
スポーティな印象を強めたいのであれば、アルマイト加工されたカラーリングパーツを含むロックオンタイプがおすすめです。フレームカラーと同色でまとめたり、あえて差し色として目立つ色を入れたりすることで、オリジナリティを演出できます。グリップは比較的安価に交換できるため、気分転換にも最適です。
見た目の変化は、自転車に乗るモチベーションにも直結します。駐輪している自分のブロンプトンを眺めたときに、お気に入りのグリップが付いているだけで嬉しくなるものです。性能面はもちろんですが、自分が「カッコいい」「可愛い」と思える直感も大切にして選んでみてください。
ハンドル形状に合わせた長さの確認
ブロンプトンには「Mハンドル」「Sハンドル」「Pハンドル(旧型)」など、いくつかの形状があります。モデルや年式によって、装着可能なグリップの長さが異なる点には注意が必要です。特に古いMハンドルの場合、グリップの装着スペースが短く、一般的な130mmサイズのグリップが入らないことがあります。
現在の主流である2017年以降のモデルであれば、多くのタイプで標準的な長さ(130mm程度)が使用可能ですが、購入前には必ず自分のハンドルの「有効取り付け幅」を計測しておきましょう。もし市販のグリップが長すぎる場合は、カッターなどでカットして調整できるタイプを選ぶのも一つの手段です。
また、シフトレバーやブレーキレバーの位置をずらすことでスペースを確保できる場合もありますが、折りたたみ時に干渉しないかどうかの確認も欠かせません。ブロンプトングリップ選びにおいて、「長さの適合」は最も失敗しやすいポイントですので、事前にしっかりスペックをチェックしましょう。
ブロンプトンの純正グリップとカスタムの種類

ブロンプトンに最初から付いている純正グリップと、カスタム用として販売されているグリップにはそれぞれの良さがあります。自分の目的に合わせて、どのタイプが最適かを見極めていきましょう。
シンプルで軽量なスポンジ・ラバータイプ
純正グリップの多くに採用されているのが、スポンジや軽量なラバー素材のタイプです。このタイプの最大のメリットは、何といってもその軽さにあります。ブロンプトンを頻繁に輪行(持ち運び)する方にとって、パーツ一つひとつの軽量化は大きな意味を持ちます。余計な装飾がないため、折りたたみ時も非常にコンパクトです。
スポンジタイプは吸湿性が高いため、汗をかいても滑りにくいという利点があります。ただし、耐久性はそれほど高くなく、長く使っていると表面がボロボロと削れてきたり、紫外線で劣化したりすることもあります。安価なものが多いため、消耗品として割り切って定期的に交換するスタイルに向いています。
最近の純正グリップは接着剤を使わないロックオン式に移行しており、メンテナンス性も向上しています。派手なカスタムはしたくないけれど、機能性を損なわずに「純正の美しさ」を保ちたい方には、最新の純正グリップへのアップグレードも有力な選択肢となるでしょう。
使い込むほどに馴染む本革(レザー)グリップ
ブロンプトンのカスタマイズで不動の人気を誇るのが、本革を使用したレザーグリップです。使い始めは少し硬く感じることもありますが、使い込むうちに自分の手の形に馴染み、唯一無二の握り心地へと変化していきます。天然素材ならではの温かみがあり、夏はベタつかず冬は冷たくなりにくいのが特徴です。
レザーの最大の魅力は、経年変化(エイジング)による味わいの深まりです。フレームの色に合わせてブラウンやハニー、ブラックなどを選ぶことで、車体全体に高級感と統一感を与えてくれます。特に英国製のサドルなどと色を合わせると、ブロンプトンらしいトラディショナルな雰囲気が一気に高まります。
お手入れとして時々専用のオイルを塗る手間はかかりますが、その過程も含めて愛車への愛着が深まります。耐久性も非常に高く、適切にケアをすれば数年以上にわたって使い続けることが可能です。「育てる楽しみ」を感じたいライダーには、間違いなくおすすめのカテゴリーです。
長距離走行に最適な人間工学(エルゴ)タイプ
「エルゴノミクス(人間工学)グリップ」は、手のひらを乗せる面積を広く確保した独特の形状をしています。通常の円筒形グリップでは手のひらの一部に荷重が集中しがちですが、エルゴタイプは面で支えるため、圧力を分散して手首への負担を劇的に軽減してくれます。
このタイプは、特に10km以上の距離を走る際や、ポタリング(散策)を楽しむ際に威力を発揮します。手首の角度が自然な形に保たれるため、腱鞘炎のような痛みが出にくくなるのも大きなメリットです。一度エルゴタイプの快適さを知ってしまうと、もう普通の丸いグリップには戻れないという人も少なくありません。
ただし、その形状ゆえに折りたたみ時に地面と干渉したり、車体に当たったりする場合があります。ブロンプトンに装着する際は、角度調整を慎重に行うことが大切です。機能性を最優先し、街乗りからロングライドまで幅広くカバーしたい方に最適な選択肢といえるでしょう。
固定力が高いロックオンタイプのメリット
グリップ交換を自分で行う際にぜひ選んでほしいのが、ロックオンタイプです。これはグリップの両端や片端をボルトで締め付けて固定する方式で、従来の差し込むだけのタイプに比べて、走行中にグリップが回転したり抜けたりする心配がほとんどありません。
また、取り外しが非常に簡単であることも大きなメリットです。六角レンチ一本で固定を解除できるため、ハンドル周りのメンテナンスや他のパーツの交換がスムーズに行えます。従来のタイプのように、装着の際に石鹸水を使ったり、取り外しの際にカッターで切断したりする苦労が必要ありません。
多くのカスタムブランドから発売されており、カラーバリエーションも豊富です。ボルトで締める「リング」部分がアクセントカラーになっているものも多く、手軽にドレスアップを楽しめます。「確実な固定」と「メンテナンスのしやすさ」を重視するなら、ロックオンタイプから探すのが賢い方法です。
人気のブロンプトングリップブランド3選

市場には数多くの製品がありますが、特にブロンプトンユーザーから絶大な信頼を得ているブランドがいくつかあります。迷ったときは、以下の定番ブランドから選べば失敗が少ないでしょう。
圧倒的な支持を集める「ERGON(エルゴン)」
人間工学に基づいたグリップの代名詞といえば、ドイツブランドの「ERGON」です。その中でも「GP1」というモデルは、ブロンプトンカスタムの王道として世界中のユーザーに愛されています。手のひらの形状に完璧にフィットするデザインは、長時間の走行でも驚くほど手が疲れにくいのが特徴です。
ブロンプトンに装着する際の注意点として、以前はグリップの長さをカットする加工が必要な場合もありましたが、現在は「ショート/ショート」や「ショート/ロング」といったサイズ展開があり、モデルによっては無加工で取り付けられます。また、天然コルクを使用した「バイオコルク」モデルは、環境に優しく見た目もブロンプトンにマッチします。
ゴムの質感が非常に高く、ベタつきにくい特殊なコンパウンド(素材配合)が使われているのもポイントです。「とにかく快適性を極めたい」という方にとって、ERGONは最初に見るべきブランドといえます。一度その吸い付くようなフィット感を体験すれば、多くのファンがいる理由が納得できるはずです。
クラシカルな魅力を放つ「BROOKS(ブルックス)」
ブロンプトンと同じく英国の伝統を誇る「BROOKS」は、レザー製品の最高峰として知られています。彼らのグリップは、高品質なベジタブルタンニンなめしレザーを使用しており、ブロンプトンの持つ気品を最大限に引き出してくれます。特に本革のパーツを積み重ねた「プランプ・レザー・グリップ」は有名です。
このモデルの面白いところは、革のリングを積み重ねて構成されているため、リングの数を減らすことでグリップの長さを自由に調整できる点です。これにより、特殊なハンドル幅を持つブロンプトンにも完璧にフィットさせることができます。使い込むほどに深みのある色艶に変化していく様子は、まさに一生モノのアイテムです。
また、最近ではラバーとコットンを組み合わせた「カンビウム」シリーズのグリップも人気です。こちらはクラシックさとモダンさが同居したデザインで、全天候型のため雨の日でも気兼ねなく使えます。「伝統とスタイル」を重んじるライダーにとって、BROOKSは最高のパートナーになるでしょう。
コスパと実用性を兼ね備えた「ESIgrips(イーエスアイ)」
「ESI」は、高品質なシリコンを使用したグリップで知られるアメリカのブランドです。非常にシンプルな外観ですが、驚異的な衝撃吸収性能を持っています。シリコン100%の素材は、微細な不純物を含まないため非常に耐久性が高く、雨や汗による滑りにも強いという特徴があります。
最大の特徴は、その「軽さ」と「形状記憶」です。使っているうちにライダーの手の形に合わせて微妙に変形し、究極のパーソナルフィットを実現します。見た目がスリムなため、ブロンプトンの折りたたみ機構を全く邪魔しません。また、カラーバリエーションが非常に豊富で、自分の車体にぴったりの色を見つけやすいのも魅力です。
価格も比較的リーズナブルなので、気軽に試すことができるのも嬉しいポイントです。無駄を削ぎ落としたミニマルなデザインは、ブロンプトンの造形美を邪魔しません。「軽量化と快適性を両立させたい」という実利派のユーザーに、ESIのシリコングリップは自信を持っておすすめできます。
ブロンプトングリップを交換する際の注意点

ブロンプトンは特殊な折りたたみ自転車であるため、一般的な自転車とは異なる特有の注意点があります。購入後に「取り付けられなかった」「折りたためなくなった」というトラブルを防ぐためのチェックポイントを確認しましょう。
折りたたみ時に干渉しないかのチェック
ブロンプトンの最大の特徴は、驚異的なコンパクトさにあります。グリップを交換する際、特にエルゴタイプのように「外側に張り出した形状」のものを選ぶと、折りたたんだ時に地面に当たったり、前輪やフレームに干渉したりすることがあります。これが原因で、完全に折りたたむことができなくなるケースも珍しくありません。
もし干渉が疑われる場合は、グリップの角度を少し調整するだけで解決することがあります。一般的には、握りやすさを優先して水平気味にセットしますが、折りたたみやすさを考慮して少し下向きに傾けるといった工夫が必要です。装着直後は、必ず「最後まで正しく折りたためるか」を慎重に確認しましょう。
また、厚みのあるグリップは折りたたみ時の横幅を数センチ広くしてしまうこともあります。輪行バッグへの収まりが悪くなる可能性もあるため、特に「ギリギリのサイズ感」で運用している方は注意が必要です。性能アップと引き換えに、ブロンプトンの機動性を損なわないようなバランスを見つけることが肝心です。
年式やハンドルタイプによるグリップ長の適合
前述の通り、ブロンプトンは年式によって純正グリップの長さが異なります。2016年以前のMハンドルモデルは、グリップ部分の直線距離が短く、長さ約100mm程度の短いグリップしか装着できませんでした。これに対し、2017年以降の新型MハンドルやSハンドルは、一般的な130mmサイズが装着可能です。
自分のブロンプトンがどちらのタイプか分からない場合は、今付いているグリップの端から端までの長さを定規で測ってみるのが一番確実です。もし100mmタイプだった場合、市販の130mmグリップをそのまま付けると、ブレーキレバーの位置を内側に寄せきれず、はみ出してしまうことがあります。
短いタイプが必要な場合は、「ショートサイズ」として販売されているモデルを探すか、カット可能な素材のグリップを選びましょう。最近の主流は130mmですが、中古で購入した車体やオールドモデルを愛用している方は、この「長さの壁」に十分注意して商品選びを行ってください。
エルゴタイプを装着する際の角度調整
手のひらを乗せる台座がついているエルゴノミクスグリップは、その「角度」が命です。角度が適切でないと、逆に手首を痛めてしまう原因にもなります。基本的には、椅子に座ってハンドルを握ったとき、前腕から手のひらにかけてが「真っ直ぐ」になる角度が理想的と言われています。
角度が決まったら、実際に少し走ってみて微調整を繰り返しましょう。平地を走るときと、坂道を登るときでは自然な手の角度が異なるため、自分が最も多用するシーンに合わせるのがコツです。ロックオンタイプであれば、外出先でも六角レンチ一本で簡単に角度を変えられるので、納得いくまで調整できます。
ただし、角度を付けすぎると折りたたみ時に地面に接触しやすくなります。「走行時の快適角度」と「折りたたみ時の干渉」の妥協点を見つけるのが、ブロンプトンならではの調整の難しさであり、楽しみでもあります。焦らず、自分のライディングポジションに最適な位置を探り当ててください。
バーエンドバーを追加する場合の注意
グリップの端に「ツノ」のような突起を付けるバーエンドバーは、登り坂での引き足が使いやすくなったり、握り方を変えてリフレッシュできたりするため、ツーリング派に人気です。しかし、ブロンプトンにこれを取り付けると、折りたたみサイズが確実に大きくなり、干渉のリスクが格段に高まります。
もしバーエンドバーを付けたい場合は、グリップとエンドバーが一体化したタイプ(ERGONのGP2やGP3など)を選ぶと、バラバラに取り付けるよりもコンパクトにまとまることが多いです。それでも、折りたたみ時にはハンドルを少し回転させて避けるなどの工夫が必要になる場合がほとんどです。
また、エンドバーが外側に出っ張るため、狭い場所を歩く際に何かに引っ掛けやすくなるというデメリットもあります。ブロンプトンの利点である「コンパクトでスマートな移動」を重視するか、ロングライドでの「手の位置の自由度」を重視するか。自分の主な使い道を考えて導入を検討しましょう。
初心者でもできる!グリップ交換の具体的な手順

ブロンプトングリップの交換は、コツさえ掴めば初心者でも15分ほどで完了する作業です。自分でメンテナンスを行う第一歩として、ぜひチャレンジしてみましょう。ここでは一般的なロックオンタイプへの交換を例に解説します。
作業前に準備しておくべき道具
まず、交換作業に必要な道具を揃えましょう。最近のブロンプトンや社外品のグリップの多くは「ロックオンタイプ」なので、基本的には六角レンチ(3mm、4mm、5mmあたり)があれば事足ります。セットになったマルチツールが一つあると、今後のメンテナンスにも役立つので便利です。
もし、現在ついているグリップが古い差し込みタイプ(接着剤固定など)の場合、力尽くで引き抜くのは非常に困難です。その場合は、カッターナイフを使用してグリップを縦に切り裂いて取り外します。この際、ハンドルバー自体に深い傷をつけないよう、刃の出し方や力加減には十分注意してください。
その他、新しいグリップが差し込みにくい場合に備えて、パーツクリーナーや薄めた石鹸水を用意しておくと作業がスムーズになります。これらは潤滑剤の役割を果たし、乾くと固定を助けてくれます。逆に、油分を含んだ潤滑油(Kure 5-56など)はグリップが滑り続けてしまうため、絶対に使用しないでください。
古いグリップを安全に取り外すコツ
まずは今ついているグリップを取り外します。ロックオンタイプであれば、固定ボルトを緩めるだけでスッと引き抜けます。もし固着して動かない場合は、グリップの隙間に少しだけパーツクリーナーを吹き込むと、滑りが良くなって取り外しやすくなります。
古い差し込みタイプを再利用せず破棄する場合は、前述の通りカッターで切るのが最も早くて安全です。ハンドルバーの末端からブレーキレバー側に向かって、少しずつ刃を入れていきましょう。このとき、自分の手を切らないように進行方向に手を置かないことが鉄則です。少し切り込みが入れば、あとは手で裂くように剥ぎ取れます。
グリップを取り外した後のハンドルバーには、古い接着剤や汚れが残っていることが多いです。ウエス(布)にパーツクリーナーを含ませて、表面を綺麗に掃除しておきましょう。ここを綺麗にしておくことで、新しいグリップがしっかりと固定され、走行中に動いてしまうトラブルを防ぐことができます。
新しいグリップをスムーズに装着する方法
いよいよ新しいグリップを装着します。ロックオンタイプの場合は、そのままハンドルバーに差し込むだけです。もし奥まで入らない場合は、ブレーキレバーやシフトレバーの固定ボルトを緩めて、少し内側にずらしてスペースを確保しましょう。グリップが奥まで突き当たったら、ボルトを締めて固定します。
差し込みタイプ(ロックオンでないもの)を使う場合は、グリップの内側とハンドルバーの両方にパーツクリーナーをサッと吹き付けます。クリーナーが乾くまでの数十秒間は滑りが非常に良くなるので、その隙に一気に奥まで押し込みます。位置が決まったら、中の液体が完全に揮発して動かなくなるまでしばらく放置しましょう。
装着の際、左右の向きや上下の角度(特にエルゴタイプ)が間違っていないか確認してください。グリップの端にある「エンドキャップ」も忘れずに取り付けます。キャップがないと、万が一転倒した際にハンドルバーの端で怪我をしたり、車体を傷つけたりする恐れがあるため、安全のためにも必ず装着しましょう。
最後に必ず確認したい安全点検のポイント
装着が終わったら、必ず安全点検を行います。まず、グリップを力一杯握って前後に回そうとしてみてください。ここで少しでも動くようであれば、ボルトの締め付けが足りないか、内側の水分が乾ききっていません。走行中にグリップが回ると非常に危険ですので、確実に固定されていることを確かめましょう。
次に、ブレーキレバーとの距離を確認します。グリップを交換したことでレバーが遠くなったり、逆に近すぎて握りにくくなったりしていないでしょうか。レバーに指が自然にかかる位置に微調整してください。また、シフトレバーがグリップに干渉せず、スムーズに変速できるかも重要なチェック項目です。
最後に、忘れずに行いたいのが「折りたたみテスト」です。ハンドルを畳んだ際に、新しいグリップが他のパーツを圧迫していないか、地面に強く当たっていないかを確認します。問題がなければ、これで交換作業は完了です。「走る・止まる・畳む」の3点が完璧であることを確認して、いよいよ新しい乗り味を楽しみに出かけましょう。
グリップを交換する際は、一緒にワイヤー類に無理な力がかかっていないかも見ておくと安心です。特にレバーの位置を大きくずらした場合は、ハンドルを左右に切ったときにワイヤーが突っ張らないか確認しましょう。
まとめ:お気に入りのブロンプトングリップでサイクリングをもっと楽しく
ブロンプトングリップの交換は、比較的手軽に行えるカスタマイズでありながら、その効果は絶大です。手の疲れを軽減してロングライドを快適にするだけでなく、愛車のルックスを自分好みに彩ることで、自転車への愛着はさらに深まります。素材や形状、ブランドごとに多様な選択肢があるため、自分のライディングスタイルに最適な一つを選ぶプロセス自体も楽しんでください。
記事の振り返りポイント
・グリップは路面からの振動を吸収し、手の疲労を抑える重要パーツ
・素材(ラバー、本革、シリコン)や形状(エルゴタイプ)で乗り味が変わる
・ERGONやBROOKS、ESIなど、ブロンプトンに合う定番ブランドを知る
・年式による長さの違いや、折りたたみ時の干渉には十分注意する
・ロックオンタイプを選べば、初心者でも安全・簡単に交換が可能
グリップ一つを変えるだけで、いつもの通勤路や週末のポタリングが今まで以上に心地よい時間に変わります。今回ご紹介した選び方のコツや注意点を参考に、ぜひあなたにとってのベストなブロンプトングリップを見つけてください。お気に入りのグリップを握りしめて、新しい景色を探しに漕ぎ出しましょう。


