自転車のチェーンの選び方を基本から解説!変速数や規格を間違えないポイント

自転車のチェーンの選び方を基本から解説!変速数や規格を間違えないポイント
自転車のチェーンの選び方を基本から解説!変速数や規格を間違えないポイント
パーツ・用品・スペック

「自転車のチェーンを交換したいけれど、どれを買えばいいのかわからない」と悩んでいませんか。実は、チェーンは自転車のパーツの中でも特に規格が細かく分かれており、間違ったものを選ぶと取り付けができないことや、走行中にトラブルが起きることがあります。

この記事では、初めての方でも迷わず選べるように、変速段数の確認方法からメーカーごとの特徴、グレードによる違いまでを丁寧に解説します。自分の愛車にぴったりのチェーンを見つけて、快適でスムーズな走りを取り戻しましょう。

  1. チェーン選びで最も重要な「変速段数」と「対応モデル」
    1. リアのギア数(変速段数)を数える方法
    2. 6速・7速・8速用チェーンの互換性と注意点
    3. 9速・10速・11速・12速など多段変速の専用設計
    4. カンパニョーロやSRAMなどメーカー間の互換性
  2. 「厚歯」と「薄歯」の違いとは?シングルスピードと変速付き
    1. ママチャリやピストバイクで使われる厚歯チェーン
    2. ロードバイクやクロスバイクで主流の薄歯チェーン
    3. 自分の自転車がどちらか見分ける簡単なチェック法
  3. シマノだけじゃない!チェーンメーカーごとの特徴とおすすめ
    1. 圧倒的なシェアと安心感があるシマノ(SHIMANO)
    2. カラーバリエーションが豊富でカスタム向きのKMC
    3. 工具なしで着脱しやすいコネックス(CONNEX)やウィッパマン
  4. グレードによる違いは何?価格差が生まれる理由
    1. 表面加工(メッキ・コーティング)による耐久性と摩擦低減
    2. プレートの肉抜き加工と重量の軽さ
    3. 錆びにくさとメンテナンス頻度への影響
    4. コスパ重視か性能重視か?目的別の選び方
  5. チェーンをつなぐ方式の違い「コネクティングピン」と「ミッシングリンク」
    1. 確実な固定ができるコネクティングピン方式
    2. メンテナンスが劇的に楽になるミッシングリンク(クイックリンク)
    3. 再利用できるタイプと使い捨てタイプについて
  6. まとめ

チェーン選びで最も重要な「変速段数」と「対応モデル」

チェーンを選ぶ際に、最初に確認しなければならないのが「変速段数(スピード数)」です。自転車のチェーンは、後ろのギアの枚数によって幅が数ミリ単位で異なります。ここを間違えると、チェーンがギアに入らなかったり、変速がうまくいかなかったりします。

まずは自分の自転車が何速なのかを正しく把握し、それに対応したチェーンを選ぶことがスタートラインです。

リアのギア数(変速段数)を数える方法

自分の自転車が何速なのか分からない場合、最も確実な方法は「後ろのギア(スプロケット)の枚数」を目視で数えることです。ハンドルについている変速レバーの目盛りを見る方法もありますが、古い自転車やカスタムされた自転車では実際のギア数と合っていない場合があります。

後輪についているギアの重なりを、一番小さい歯車から一番大きい歯車まで1枚ずつ数えてみてください。その枚数がそのまま「変速段数」になります。例えばギアが8枚あれば「8速(8スピード)」、11枚あれば「11速(11スピード)」対応のチェーンを選びます。

6速・7速・8速用チェーンの互換性と注意点

シティサイクル(ママチャリ)やクロスバイク、エントリーモデルのロードバイクなどでよく見られるのが、6速から8速の変速機です。実は、シマノなどの主要メーカーでは、6速、7速、8速のチェーンは多くの場合「共通の規格」として扱われています。

パッケージに「6/7/8 Speed」と記載されているチェーンであれば、後ろのギアが6枚でも8枚でも使用可能です。このグレードは比較的安価で耐久性のある製品が多く、メンテナンスもしやすいのが特徴です。ただし、ごく一部の古い規格や特殊なメーカーの場合は例外もあるため、基本的には「6/7/8速兼用」と書かれたものを選べば間違いありません。

9速・10速・11速・12速など多段変速の専用設計

後ろのギアが9枚以上になると、チェーンの設計は非常にシビアになります。ギアの枚数が増えるということは、同じ幅の中にたくさんの歯車を詰め込むことを意味します。そのため、変速数が増えるほどチェーンの幅(外側の幅)は薄く、狭くなっていきます。

例えば、11速の自転車に10速用のチェーンを使おうとすると、チェーンが太すぎてギアの隙間に入らず、まともに走りません。逆に、9速の自転車に11速用のチェーンを使うと、隙間が大きすぎて変速性能が落ちたり、チェーン落ちの原因になったりします。9速以降は必ず「専用の段数」のチェーンを選ぶように徹底してください。

カンパニョーロやSRAMなどメーカー間の互換性

変速段数が合っていても、コンポーネント(変速機やギア)のメーカーによって互換性が異なる場合があります。世界的にシェアが高い「シマノ」であれば、サードパーティ製のチェーンも「シマノ対応」と書かれていることがほとんどです。

一方で、イタリアの「カンパニョーロ」やアメリカの「SRAM(スラム)」といったメーカーの変速機を使っている場合は注意が必要です。特に12速などの最新規格では、メーカーごとにチェーンのローラーの大きさやプレートの形状が独自設計になっていることがあります。基本的には、変速機と同じメーカーの純正チェーンを使うのが最もトラブルが少なく安心です。

特に12速のMTB用とロード用では、同じシマノでも規格が異なる場合があります。最新の上位モデルを使用している場合は、必ず型番まで確認しましょう。

「厚歯」と「薄歯」の違いとは?シングルスピードと変速付き

変速段数と同じくらい重要なのが、チェーンの「歯の厚み」による分類です。これは主に、変速機がついている自転車と、変速機がない(または内装変速の)自転車を分ける大きなポイントになります。

間違って購入すると、ギアの歯とかみ合わずに全く装着できないという事態になりますので、違いをしっかりと理解しておきましょう。

ママチャリやピストバイクで使われる厚歯チェーン

「厚歯(あつば)」と呼ばれるチェーンは、主に変速機のないシングルスピードの自転車や、ピストバイク、内装変速(ハブの中に変速機能があるタイプ)のシティサイクルで使用されます。サイズ表記では「1/2 × 1/8」と書かれているのが一般的です。

このタイプはチェーンの幅が広く、頑丈に作られています。競技用のピストバイク(トラックレーサー)も、パワーロスを減らすためにこの厚歯規格を使用します。変速機がない自転車のチェーン交換をする場合は、まずこの「1/2 × 1/8」という規格を探してください。

ロードバイクやクロスバイクで主流の薄歯チェーン

「薄歯(うすば)」は、外装変速機(ディレイラー)がついている自転車のほとんどで採用されている規格です。サイズ表記は「1/2 × 3/32」や、より薄い「1/2 × 11/128」などがあります。

変速機がついている自転車は、チェーンを左右に動かしてギアを変えるため、チェーン自体にしなやかさと薄さが求められます。先ほど説明した6速から12速などのチェーンは、すべてこの「薄歯」のカテゴリーに含まれます。スポーツ自転車に乗っている方は、基本的に薄歯を選ぶことになります。

自分の自転車がどちらか見分ける簡単なチェック法

自分の自転車が厚歯か薄歯かを見分ける最も簡単な方法は、後輪のギア周りを見ることです。もし後輪にたくさんのギア板が重なっているなら、それは間違いなく「薄歯」です。

逆に、ギアが1枚しかない場合は少し確認が必要です。ギアが1枚でも、チェーンテンショナーという部品がついていたり、元々変速機用のクランクを使っていたりする場合は薄歯のこともあります。確実に見分けるには、現在ついているチェーンの刻印を確認するか、チェーンの幅をノギスで測るのが良いでしょう。

簡単な見分け方の目安

・外装変速機(ガチャガチャ変速するタイプ)がある → 薄歯

・変速機がない、または内装3段変速などのママチャリ → 厚歯

・ピストバイクやBMX → 車体により異なる(多くは厚歯)

シマノだけじゃない!チェーンメーカーごとの特徴とおすすめ

チェーンを選ぼうとすると、シマノ以外にもいくつかのメーカーがあることに気づくでしょう。それぞれに強みや特徴があり、デザインやメンテナンス性を重視してあえて純正以外を選ぶサイクリストも多くいます。

ここでは、代表的な3つのチェーンメーカーについて、その特徴を分かりやすく紹介します。

圧倒的なシェアと安心感があるシマノ(SHIMANO)

日本のシマノは、世界最大の自転車パーツメーカーであり、多くのスポーツバイクに標準装備されています。シマノ製チェーンの最大の特徴は「変速性能の高さ」です。ギア(スプロケット)の歯の形状に合わせてチェーンのプレートが設計されており、非常にスムーズにギアチェンジが決まります。

また、入手性が良く、どこの自転車店でも手に入りやすいのもメリットです。価格も手頃なものから高性能なものまで幅広く揃っており、迷ったらシマノを選んでおけば間違いありません。特に変速機がシマノ製であれば、チェーンもシマノで統一するのが最も性能を発揮できます。

カラーバリエーションが豊富でカスタム向きのKMC

台湾のメーカーであるKMC(ケーエムシー)は、シマノのチェーン製造を請け負っていたこともある実力派メーカーです。性能面での信頼性は非常に高く、シマノ製品との互換性も確保されているモデルが多くあります。

KMCの大きな魅力は「デザイン性」です。ゴールド、ブラック、レインボー(オパール)など、シマノにはない派手なカラーのチェーンを展開しています。愛車の見た目をカッコよくカスタムしたい人には特におすすめです。また、後述する「ミッシングリンク」という便利な接続パーツを普及させた立役者でもあります。

工具なしで着脱しやすいコネックス(CONNEX)やウィッパマン

ドイツのメーカーであるWippermann(ウィッパマン)が展開するブランド「CONNEX(コネックス)」も、知る人ぞ知る高品質チェーンです。ここの最大の特徴は、「コネックスリンク」と呼ばれる独自の接続パーツです。

他社の接続リンクは取り外しにコツが必要だったり、専用工具が推奨されたりしますが、コネックスリンクは手だけで簡単に着脱できる構造になっています。頻繁にチェーンを外して丸洗いしたいというメンテナンス重視のライダーから熱い支持を得ています。耐久性も高く、質実剛健な作りが魅力です。

グレードによる違いは何?価格差が生まれる理由

同じメーカー、同じ変速段数のチェーンでも、価格が数千円違うことがあります。例えばシマノの場合、「デュラエース」「アルテグラ」「105」といったグレード分けがあり、価格差があります。この価格の違いは、単なるブランド料ではなく、明確な性能差に基づいています。

ここでは、グレードが上がると具体的に何が変わるのか、4つのポイントで解説します。

表面加工(メッキ・コーティング)による耐久性と摩擦低減

グレードによる最大の違いは、チェーン表面の「コーティング技術」です。上位グレードのチェーンには、フッ素加工(シマノではSIL-TECなど)や特殊なメッキ処理が施されています。

これにより、チェーンとギアが擦れるときの摩擦抵抗が劇的に減り、ペダルを回したときの感覚が驚くほど軽くなります。また、変速時の「ジャラジャラ」というノイズも小さくなり、静かで滑らかな走り心地になります。下位グレードでは一般的な防錆油のみの場合が多いため、この滑らかさは上位モデルならではの特権です。

プレートの肉抜き加工と重量の軽さ

自転車パーツにおいて「軽さは正義」と言われることがありますが、チェーンも例外ではありません。上位グレードのチェーンは、金属プレートに穴を開けたり、ピンを中空(中が空洞)にしたりする「肉抜き加工」が施されています。

チェーン全体で数十グラムの軽量化ですが、高速で回転し続けるパーツであるため、ペダリングの軽さに影響を与えます。特にヒルクライムや長距離ツーリングをする人にとって、少しでも足への負担を減らせる軽量チェーンは選ぶ価値があります。

錆びにくさとメンテナンス頻度への影響

安価なチェーンは鉄がむき出しに近い状態のものが多く、雨に濡れたり湿気の多い場所に保管したりするとすぐに赤錆が発生します。一方、上位グレードのチェーンは、亜鉛ニッケルメッキなどの高度な防錆処理が内部まで施されています。

錆びにくいチェーンは、見た目の美しさを保つだけでなく、チェーンの動きが悪くなるのを防ぎ、寿命を延ばすことにもつながります。メンテナンスの頻度を少しでも減らしたい人は、防錆性能の高い上位グレードを選ぶのが賢い選択です。

コスパ重視か性能重視か?目的別の選び方

では、誰もが最高級グレードを選ぶべきかというと、必ずしもそうではありません。街乗りや通勤・通学がメインで、こまめに交換するつもりなら、安価な下位~中位グレード(シマノなら105やティアグラクラス)がコストパフォーマンスに優れています。

一方で、週末のロングライドをより快適に楽しみたい、レースに出たい、あるいは掃除を楽にしたいという場合は、数千円の差を出してでも最上位グレード(デュラエースやアルテグラクラス)を選ぶメリットは十分にあります。チェーンは消耗品の中では比較的安価なパーツなので、最高級品を使っても数千円で済むという「最高の費用対効果」が得られるカスタムでもあります。

メモ:
上位グレードのチェーンは耐久性が高いですが、あくまで「性能劣化が遅い」という意味です。金属が摩耗して伸びていくこと自体は避けられないため、定期的な交換は必要です。

チェーンをつなぐ方式の違い「コネクティングピン」と「ミッシングリンク」

チェーンを購入する際、もう一つ決めておかなければならないのが「接続方法」です。チェーンは輪になった状態ではなく、一本の紐状で売られており、自転車に取り付ける際に端と端をつなぐ必要があります。

現在主流のつなぎ方は、大きく分けて2種類あります。

確実な固定ができるコネクティングピン方式

長年スタンダードとされてきたのが「コネクティングピン(アンプルピン)」を使用する方法です。チェーンの端同士を合わせ、専用の強化ピンを「チェーンカッター」という工具を使って圧入(押し込む)してつなぎます。

この方式のメリットは、一度つなげば非常に強固に固定されるため、走行中に外れるリスクが極めて低いことです。シマノの多くのチェーンには、このコネクティングピンが付属しています。ただし、一度つないだ場所を外すことはできず、チェーンを外して洗いたい場合は、ピンを抜いてチェーンを切断し、新しいピンでつなぎ直す必要があります。

メンテナンスが劇的に楽になるミッシングリンク(クイックリンク)

近年、急速に普及しているのが「ミッシングリンク(シマノではクイックリンクと呼びます)」という接続パーツです。これは、指や専用のプライヤーを使って、パチンとはめ込むだけでチェーンを接続できる便利なアイテムです。

最大のメリットは、チェーンを簡単に取り外せることです。掃除の際にチェーンを車体から外して、ペットボトルに入れて丸洗いするといった徹底的な洗浄が容易になります。KMCや最近のシマノの11速・12速チェーンには、このタイプが標準付属することが増えています。

再利用できるタイプと使い捨てタイプについて

非常に便利なミッシングリンクですが、注意点があります。それは「再利用可能(Reusable)」なものと、「再利用不可(Non-Reusable)」なものがあることです。

「再利用不可」のタイプは、一度取り付けてロックしたら、外すときは交換前提となります。安全強度の問題で、一度外すと保持力が落ちるためです。一方で「再利用可能」なタイプは、3回〜5回程度の着脱がメーカーによって認められています。購入する際は、パッケージに「Reusable」と書かれているか、あるいは「1回限り」なのかを必ず確認しましょう。

接続方式の選び方まとめ

コネクティングピン:工具が必要だが、接続強度が強く安心。基本的に付けっぱなしで運用する人向け。

ミッシングリンク:着脱が容易で掃除が楽。チェーンを外して洗いたいメンテナンス重視の人向け。

まとめ

まとめ
まとめ

自転車のチェーン選びは、一見難しそうに見えますが、ポイントさえ押さえれば失敗することはありません。最後に、選び方の重要ポイントを振り返りましょう。

  • 変速段数を必ず確認する:6-8速は共通が多いですが、9速以降は専用品が必要です。
  • 厚歯と薄歯を区別する:変速機付きなら「薄歯」、シングルスピードやママチャリは「厚歯」が基本です。
  • メーカーの互換性を守る:基本的には変速機と同じメーカーを選ぶのが安心です。
  • グレードで走りが変わる:スムーズな変速や錆びにくさを求めるなら、上位グレード(SIL-TEC加工など)がおすすめです。
  • 接続方法を選ぶ:メンテナンス頻度に合わせて、ピンかミッシングリンクかを選びましょう。

チェーンは、あなたの脚力を自転車に伝える唯一のパーツです。適切なチェーンを選び、定期的に交換することで、まるで新車のような軽い走りが蘇ります。ぜひこの記事を参考に、愛車にぴったりのチェーンを見つけてみてください。

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