自転車のチェーンの種類を徹底ガイド!変速数や規格の違いをわかりやすく解説

自転車のチェーンの種類を徹底ガイド!変速数や規格の違いをわかりやすく解説
自転車のチェーンの種類を徹底ガイド!変速数や規格の違いをわかりやすく解説
パーツ・用品・スペック

「自転車のチェーンなんて、どれも同じでしょ?」と思っていませんか?実は、チェーンは自転車のパーツの中でも特に種類が多く、間違ったものを選ぶと取り付けられなかったり、走行中にトラブルが起きたりするデリケートな部品です。

特にスポーツバイクでは、後ろのギアの枚数によって使えるチェーンが細かく決まっています。また、ママチャリとロードバイクでは規格そのものが異なります。

この記事では、複雑に見えるチェーンの種類や規格の違いを、初心者の方にもわかりやすく整理して解説します。自分の愛車にぴったりのチェーンを選ぶための知識を身につけましょう。

自転車のチェーンの種類は「変速段数」で決まる

自転車のチェーンを選ぶときに最も重要なのが、後ろのギアの枚数、つまり「変速段数(スピード)」です。チェーンは一見するとすべて同じ太さに見えますが、変速段数が増えるにつれて、実は少しずつ「幅」が狭くなっています。

変速数が多いほどチェーンは薄くなる

自転車の変速機は、8速、9速、10速、11速、12速と段数が増えるにつれて、ギアの板(スプロケット)同士の間隔が狭くなっていきます。限られたスペースの中にたくさんのギアを詰め込むためです。

そのため、チェーンもギアの隙間に入り込めるよう、段数に合わせて幅(厚み)が設計されています。例えば、8速用のチェーンは幅が約7.1mmですが、11速用になると約5.62mmまで薄くなります。もし11速の自転車に太い8速用チェーンを使おうとすると、ギアの隙間にチェーンが詰まってしまい、まともに走ることができません。

6〜8速は共通、9速以降は専用品

一般的に、6速、7速、8速のチェーンは規格が共通しており、同じ製品を使うことができるケースがほとんどです。パッケージにも「6/7/8 Speed」と記載されていることが多いです。

しかし、9速以上になると「9速専用」「10速専用」といった具合に、それぞれの段数専用のチェーンが必要になります。特に10速以上のチェーンは非常に精密に作られているため、基本的には他の段数との互換性はありません。

互換性の注意点
稀に「上のグレード(例:11速チェーン)を10速コンポで使う」というカスタムをする人もいますが、メーカーの推奨外です。変速性能が落ちたり、チェーン落ちのリスクが高まったりするため、基本的には段数に合ったものを選びましょう。

チェーンの「ピッチ」は全車種共通

チェーンの幅は段数によって変わりますが、実は変わらない部分もあります。それは「ピッチ」と呼ばれる、チェーンのピンとピンの間隔です。

この間隔は、ママチャリから最新のロードバイクまで、すべて「1/2インチ(約12.7mm)」で統一されています。そのため、チェーンのパッケージには必ず「1/2″ x …」という表記があります。長さの間隔は同じですが、横幅だけが車種によって違うという点を覚えておきましょう。

ママチャリからロードバイクまで!車種別のチェーン規格

変速段数以外にも、チェーンには大きく分けて2つの規格が存在します。これは「厚歯(あつば)」と「薄歯(うすば)」と呼ばれるもので、主に自転車のタイプによって使い分けられています。

ママチャリやピストバイクは「1/2 × 1/8」

一般的なシティサイクル(ママチャリ)や、変速機のないシングルスピード、競輪などのトラックレーサー(ピストバイク)で使われるのが、「1/2 × 1/8」というサイズです。これは通称「厚歯(あつば)用チェーン」と呼ばれます。

変速機を通す必要がないため、チェーンの幅が太く、頑丈に作られています。このタイプは、変速機付きのスポーツバイク(ロードバイクやクロスバイク)には太すぎて使用できません。

変速機付きスポーツバイクは「1/2 × 3/32」など

ロードバイク、クロスバイク、MTBなど、外装変速機がついている自転車には、「1/2 × 3/32」や「1/2 × 11/128」といったサイズが使われます。これらは「薄歯(うすば)用チェーン」に分類されます。

先ほど説明した「変速段数によって幅が違う」というのは、この薄歯チェーンの中での話です。3/32インチは主に6〜8速用で使われ、それ以上の多段変速(9速〜12速)では11/128インチなど、さらに細かい分数表記の薄いチェーンが使われます。

電動アシスト自転車用の強化チェーン

最近増えている電動アシスト自転車(E-BIKE)は、モーターによる強い力がチェーンにかかります。そのため、サイズは通常の自転車と同じでも、プレートの強度を高めたり、ピンを抜けにくく加工したりした「電動アシスト専用チェーン」が販売されています。

一般のチェーンでも走ることはできますが、すぐに伸びてしまったり切れたりする恐れがあるため、電動アシスト自転車のチェーン交換をする際は、専用品または高耐久を謳っているグレードを選ぶのが安心です。

シマノだけじゃない?チェーンメーカーとグレードの違い

チェーンを作っているメーカーはいくつかあり、それぞれに特徴があります。また、同じメーカー内でも「グレード」によって性能や価格が大きく異なります。ここでは代表的なメーカーとグレードの違いについて解説します。

圧倒的シェアの「シマノ(SHIMANO)」

日本のシマノは、世界で最も使われているチェーンメーカーの一つです。シマノのコンポーネントを使っている場合は、チェーンもシマノ純正を選ぶのが最も間違いがありません。

シマノのチェーンは、変速のスムーズさに定評があります。「HG(ハイパーグライド)」という技術により、ギアチェンジの瞬間にチェーンがスムーズに隣のギアへ移動するように設計されています。

グレードによる違いは「表面処理」と「軽さ」

シマノのチェーンには「DURA-ACE(デュラエース)」「ULTEGRA(アルテグラ)」「105(イチマルゴ)」などのグレードがあります。これらの最大の違いは、錆びにくさや摩擦抵抗に関わる「表面処理」です。

上位グレードには「SIL-TEC(シルテック)」というフッ素加工が施されており、動きが非常に滑らかで、音も静かになり、汚れもつきにくくなります。また、最上位グレードではピンが中空(中が空洞)になっており、軽量化されています。

コスパが良いのは?
価格差はグレード間で千円〜数千円程度です。チェーンは走りに直結するパーツなので、最上位グレードを選んでも費用対効果が高く、「一番安くできるアップグレード」として人気があります。

カラフルで互換性が高い「KMC」

台湾のメーカー「KMC」は、シマノのチェーンのOEM(受託製造)も行っていた実績のある大手メーカーです。KMCのチェーンはシマノ製品と互換性があるものが多く、そのまま代用として使うことができます。

KMCの特徴は、カラーバリエーションが豊富なことです。ゴールド、ブラック、レインボーなど、愛車のドレスアップ目的で選ぶ人も多くいます。また、耐久性を高めた「DLCコーティング」などのハイエンドモデルもラインナップされています。

その他のメーカー(SRAM・カンパニョーロ)

アメリカの「SRAM(スラム)」やイタリアの「Campagnolo(カンパニョーロ)」も有名なコンポーネントメーカーですが、これらは基本的に自社の変速機専用として設計されています。

特に12速などの最新規格では、チェーンのローラーの大きさや形状が独自のもの(SRAMのフラットトップチェーンなど)になっており、他社製品とは互換性がない場合が多いため注意が必要です。

チェーンの接続方法による種類の違い

チェーンを購入する際、もう一つ確認しておきたいのが「つなぎ方」です。古いチェーンを外して新しいチェーンを取り付ける際、どのようにつなぐかによって2つのタイプに分かれます。

コネクティングピン(アンプルピン)方式

従来からある一般的な方法です。チェーンの端と端を合わせ、専用の長いピン(コネクティングピン)を工具で圧入してつなぎます。

一度つなぐと強度が非常に高く、走行中に外れる心配がほとんどないのがメリットです。シマノの多くのチェーンはこの方式が標準でしたが、最近は後述のクイックリンクタイプも増えています。一度ピンを入れたら、外すときはピンを抜くのではなく、別の場所を工具で切る必要があります。

クイックリンク(ミッシングリンク)方式

近年主流になりつつあるのが、手でカチッとはめ込むだけで接続できる「クイックリンク」と呼ばれるジョイントパーツを使う方式です(KMCではミッシングリンクと呼びます)。

専用工具を使わずに接続できるため、初心者でも扱いやすいのが特徴です。また、メンテナンスのためにチェーンを簡単に取り外して丸洗いできるという大きなメリットがあります。

再利用には注意!
クイックリンクには「再利用可能(Reusable)」なものと「使い捨て(Non-Reusable)」のものがあります。シマノ純正のクイックリンクは基本的に使い捨て(再利用不可)とされています。何度も付け外ししたい場合は、KMCなどの再利用可能なタイプを選ぶ必要があります。

どちらを選ぶべき?

頻繁にチェーンを外して洗浄したい方はクイックリンク方式がおすすめです。一方、一度付けたら交換時期まで外さない、という方はコネクティングピン方式でも全く問題ありません。自分のメンテナンススタイルに合わせて選びましょう。

失敗しないチェーンの選び方と交換時期

最後に、実際にチェーンを交換する際に失敗しないための選び方の手順と、交換のタイミングについて解説します。

1. 今ついているチェーンの段数を確認する

まず、自分の自転車の後ろのギア(スプロケット)が何枚あるかを数えてください。これが「8枚」なら8速用、「11枚」なら11速用のチェーンが必要です。

メーカーの公式サイトや、購入時のスペック表で確認するのも確実です。Amazonなどで購入する際は、必ず商品名にある「〇〇速用(Speed)」という表記を確認しましょう。

2. 互換性のあるブランドを選ぶ

基本的には、変速機と同じメーカーの純正チェーンを選ぶのが安心です。シマノの変速機ならシマノのチェーン、SRAMならSRAMのチェーンです。

ただし、KMCのようなサードパーティ製チェーンを使う場合は、パッケージに「Shimano compatible(シマノ互換)」などの記載があるかを必ずチェックしてください。

3. 交換時期は「距離」か「伸び」で判断

チェーンは金属製ですが、使っているうちにピンやローラーが摩耗し、全体が少しずつ伸びていきます。伸びたチェーンを使い続けると、ギアと噛み合わなくなり、歯飛び(ペダルを踏むとガクンと抜ける現象)が起きたり、ギア板そのものを削ってダメにしてしまったりします。

交換の目安は、走行距離で言うと3,000km〜5,000km程度です。より正確に知りたい場合は、「チェーンチェッカー」という千円程度で買える工具を使うのがおすすめです。これをチェーンに差し込むだけで、交換時期が来ているかどうかが一瞬でわかります。

まとめ:自転車チェーンの種類を理解して快適な走りへ

まとめ
まとめ

自転車のチェーンは、一見単純なパーツに見えて、実は「変速段数」や「規格」によって厳密に種類が分かれています。今回のポイントを振り返りましょう。

チェーン選びのポイント

変速段数(スピード):後ろのギアの枚数に合ったものを選ぶ(9速、10速、11速などは幅が違うため注意)。

車種の規格:ママチャリ・ピストは「厚歯(1/8)」、スポーツ車は「薄歯(3/32など)」。

グレード:シマノなら「DURA-ACE」などは表面処理が良く、錆びにくくスムーズ。

接続方法:メンテナンス頻度に合わせて「ピン」か「クイックリンク」かを選ぶ。

自分の自転車に合った正しいチェーンを選ぶことで、変速がスムーズになり、ペダルを漕ぐ力も無駄なく伝わるようになります。もし今のチェーンが錆びていたり、長く使って伸びていたりするなら、ぜひ新しいチェーンへの交換を検討してみてください。きっと見違えるほど走りが軽くなるはずです。

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